2015年3月19日木曜日

夢心地な空間


こんにちは。


止まった時間の中の夢心地な空間が好きです。

上海では次々と新しいものが受け入れられ、古いものは容赦なく壊されていきます。
まるで哀愁や執着を持つことはタブーとされているかのように。
そう、時間軸を短くぶつ切りにしてしまう上海では、
時間を止めて、夢心地で居続けるのは難しいことなのです。


そんな上海でも10年間変わらずに佇んでいる私の好きな空間があります。


車の喧噪が激しい市内の中心に突然現れる、時間が止まったような屋敷。 
ユダヤ人のマーラーが戦前、上海が魔都と呼ばれていた頃に建てた北欧ノルウェースタイルの洋館。


旧マーラー邸。今はホテルとして使われている。

子供が見た夢を再現したと云う逸話が、嘘ではなさそうと微笑ませてくれる。
その夢に見たおとぎの国の城を作った家主はもう居ない。。。
歴史に翻弄され、その後、欲に動いた各国の人が次々と家主となったけれど、
時間が止まったままのような風貌はそのまま。。。



曇りの日、目の前の大通りを走る車の中から、ほんの数秒だけ見るのが好き。
現実と夢心地の時空をぶらっと散歩するように。。。
強い日射しは要らない。雨の日ならもっといい。
夢の世界の建物だから。。。



ゆっくり生きることが許されない時代だからこそ、夢心地が愛おしく感じるのかな?



2 件のコメント:

  1. おおっ、太太のコピーそのものもおとぎ話のようではないか。
    「車の中から、ほんの数秒だけ見るのが好き」も、いいねえ。

    返信削除
    返信
    1. 匿名さん、コメントありがとうございます。
      私の方が勝手に旧マーラー邸に憧れて夢心地になっているのですが(苦笑)
      上海では稀少な空間です。

      削除